iPad ProとApple Pencilが絵を描くにあたりどれだけ役に立って素晴らしいか。
2018年が始まり一カ月が経過した。
本当に今更ながら、先日「2017年購入して良かったものは何か」をオタクフレンズと話し合って振り返っていた。
毎年、各々が購入して良かったものを報告し合い、ああだこうだ言い合う。
良かったものと言っても実用的なものが載ることは殆どなく、iPhoneだの、野球道具だの、PS4だの、ソイツの趣味丸出しのランキングになるわけだ。
結局暇潰しの一環で、ただの雑談に過ぎないが、それでも誰かが購入したモノのレビューを聞くというのは思いのほか楽しいものだ。
さて、自分が選ぶ、『2017年の購入して良かったものランキング』は、
三位がmofua(モフア)の着る毛布、
二位がアルファオメガのハロウィン絵里(スクヘスアルター版は2018年ランキングの一位でちゅゅゅうううううううう♡♡♡)。
そして一位が『iPad Pro』『Apple Pencil』だった。
そのことをオタクフレンズに報告すると、「お前昨年(2016年購入して良かったランキング)もiPadProとApplePencil入れてなかったか」と指摘を受けた。
いやいやそんなはずはない…と思い、iPadに保存されていたイラストを確認してみたが、確かに一番古い絵の保存日時が【2016-07-06】になっていた。
すっかり2017年に購入していたものだと思っていたが、実際は2016年に購入していたもののようだ。
自分の痴呆っぷりにも驚くが、コイツを購入してから買ってからもうそんなに経過するのかとビビってしまった。
自分は、2015年9月から本格的に絵を描き始め、アナログからスマートフォンのペイントアプリに移行し、デジタルイラストデビューを果たした。
次第にスマートフォンの小さい画面でちまちま描くことに窮屈さを覚え、2016年の夏頃、iPad Proを購入し今に至る。
板タブや液タブ、他のタブレットではオタク絵をシバいた(※)ことがないので、比較することは出来ないが、本職にしている人でもなければ、iPadProとApplePencilは最強のオタクアイテムだと思う。
(※オタク絵をシバく=オタクが好きそうな萌え絵を描くこと。“お絵描き”、“絵を描く”だと女の子っぽい言い方で自分のキャラに合っていないため、このブログでは萌え絵を描くことを“オタク絵をシバく”と呼んでいる。)
さて、前置きが長くなってしまったが、今回の記事ではiPadProのどこが良かったかについて書こうと思う。
正味な話、多くのツールを触ったわけでもなければ、絵を商売にしているわけでもないので目線としては素人のソレと変わらないと思う。イラストレーター目線でのレビューはないので詳しいレビューは他のサイトを参考にした方がよい。
筆圧感知や描き心地その他専門的なことなど、オタク知識が要求されるところについては他のサイトに任せるつもりで、本記事では一切触れていない。
だがそもそも、絵を描くツールとしてiPadProとApplePencilの購入を検討している層は、
『アナログからデジタルに移行を検討している人』、
『デジタル(スマートフォンアプリ)から、板タブ液タブなど本格的なものへの乗り換えを検討している人』、
の上記二つのどちらかに当てはまる人だと思う。 要はデジタルイラスト初心者か、限りなく初心者に近い人達。
だからこそ、 同じデジタル初心者の目線でどこが良かったかについて語っていきたい。
※「別にそれ、iPadProでなくとも出来るからね?」とツッコまれるものも記載してあるかも知れないが、この記事のそもそもの趣旨は『アナログから本格的にデジタルに移行したオタクの目線でのiPadProの感想』を書いているものである。only機能を紹介する記事ではないので履き違えないように。
- Undoがありえん
スマートフォンのペイントアプリでも、気軽に色が塗れることや、筆の多さ、修正が非常に容易なことに大変驚愕したものだったが、
『iPad Pro』と『Apple Pencil』はそれを遥かに凌駕する衝撃だった。
まず、【Undo】が非常にやりやすい。
別にイラスト専門用語でもないので解説するまでもないだろうが、一応知らん人のために説明しておくと、【Undo】とは『直前の操作を取り消して元の状態に戻すこと』である。まあ、簡単に言うと一画分(一筆分)戻る。
人によって意見が分かれるだろうが、個人的には、Undo機能は最もアナログ絵と差が出るところだと思う。
アナログだと、線を引き間違えると消しゴムで消さなければならないが、デジタルだとUndo一発で解決出来てしまう。しかも、消しカスなども出ない上に、消し残しなどもない。絵が汚くならないというのもデジタル絵におけるUndoの魅力の一つだろう。
また、消しゴムで消す煩わしさがないため、絵を描くうえで重要な“テンション”を維持したままサクッと描き直せる。消す時間そのものがそもそも存在しないので、作業時間も大幅に短縮される。
だが、デジタルとてUndoを実行するためにはツール側で指定された箇所を押さなくてはならない。
自分が以前使っていたスマートフォンアプリだと、画面の左下にUndoボタンが用意されていた。
贅沢な話だが、デジタルに慣れてしまうと『Undoコマンドが指定された場所にある』ということすらも煩わしく思い始めてくる。
だが恐ろしいことに、iPad Proはそのストレスすらも解消していた。(※液タブでも同じことが出来るかも知れない。)
コイツの場合、指二本で同時に画面を押すことでUndoが実行出来る。
「あんま手間変わらなくね?どう違うん?」と思うかも知れないが、Undoが指定された場所にあると、大体実行するまでに1~3秒程度かかる。
それがただ単に画面をタッチするだけで出来るとなると、Undo実行までに一秒もかからない。ペンを持っている描き手を使い、一秒とかからずUndo出来るのは想像を絶する程の便利さだ。ストレスフリーの極み。
自分の場合は、人差し指でペンを押さえて、親指と中指同時押しでUndoを実行している。
こうやって時間で比較すると、両者の差など数秒程度の微々たるものだが、何も時間だけの差ではないのだ。
大袈裟だと思うかも知れないが、集中して絵を描いている時に、いちいち画面左下に注意を向けなければならないのは想像以上にイライラする。
アクション自体は数秒で終わるとしても、だ。意識が絵以外のものにいくだけで無駄な体力を持っていかれる。
これを大した差ではないと思う人は実際に家電量販店に行って触ってみて欲しい。
最近ではこのUndoに慣れすぎてしまい、日常生活でも度々Undoを実行しようと無意識のうちに紙を指でタッチしてしまうことがある。
それほどiPadProのUndoは恐ろしいのである。
(というかこれってiPadProの固有機能なのか?メディバンとクリスタでは出来たけれども。)
- 手軽に絵が描ける
人間歳を食うと、何かを行うにあたり準備が必要なものは段々と億劫になってくる。(俺だけ?)
自分の場合、仮に好きなことであっても下準備が必要なものは、踏み出す最初の一歩が中々面倒臭い。
絵なんて、ペンと紙があればすぐさま気軽に描けるものではあるが、夜寝る前にちょこっと描こうと思った時、アナログだとペンや紙の他に明かりも用意しなくてはならない。
iPadProを始めとするタブレット端末であれば、画面がライトアップされて暗いところでも描ける。
飽きたら電源ボタンを押してさくっとやめられる。
気が向いたらやる、飽きたらすぐやめられる、そういう環境はかなり大切だと思う。
布団に入りながら描くことも出来るので、疲れていても「少しだけ描いてみるか」という気になり、義務感なくなんやかんやで毎日継続して絵を描ける。要は手軽であれば手軽であるほど習慣化しやすい。
アナログだとこうはいかない。布団の上じゃ線が安定しないし、かといって机に向かって描くかという気にもなりにくい。自分もアナログオンリーだったらここまで長く絵を描いてはいなかっただろう。
画力向上は継続することが一番の近道。環境作りも、絵が上手くなるためには欠かせない要素だと思う。
- Apple Pencilがメチャクチャタフ
さて、この題に違和感を覚えた人はいるだろうか。
「Apple Pencilがタフ?ハァ?」と思っている人はとんでもない誤解をしている。
本記事の冒頭まで話を戻すが、2016年に購入した『iPad Pro』『Apple Pencil』を、何故、2017年に購入したと勘違いしてしまったのか。
普段からバカなことを言いすぎたせいで、いよいよ本格的に頭が壊れたというのも理由の一つではあるが、
『Apple Pencil のペン先の摩耗具合を見て判断していた』のが勘違いしてしまった一番の原因だろう。
しかし、よくよく考えてみれば、自分は購入してからというもの一度もペン先を交換したことがない。
購入する前に、「ペン先は1~3カ月に一度交換することになるよ」という話を聞いていた。
自分は割と筆圧が高いタイプなので、普通の人よりも交換頻度が高くなるだろうなと覚悟していた。
でも今のペンの状態を見た限りだと、(この調子なら)まだまだ余裕で一年くらいは使えそうだ。
(2016/07/06~2018/01/28現在 まで使用しているApple Pencil)
これが実際に使用しているApple Pencilである。
ネットに転がっている新品の写真と比べると、流石にペン先が少し摩耗し、丸くなっているような気がするが、使用する分には全く問題ない。
一年半以上、このペンを使用していることになるが、それでも尚スタイラスペンとして美しい形状を維持しているApple Pencil。恐るべし。
こんなことを言うと「どうせお前の描く頻度が少ないだけだろ」とツッコまれてしまうかも知れないが、決してそんなことはないと思う。
確かに誰かに誇れるほど努力して描いているわけではないが、誰かにバカにされるほど描いていないわけでもない。
ではなぜここまで長持ちしているのか。
まず、そもそも「1~3カ月で交換することになる」というのが大袈裟なのではないかと思い、Twitterにて【Apple Pencil ペン先】で使用者のツイートを検索してみた。
が、本当に1~3カ月でペン先を潰している人が多く散見された。
1年半以上使っている自分からすれば、「3カ月で交換?!胡散くせー!!どんな使い方してんねん!!!」というのが正直な感想なのだが。
一方で、「二年使っているけど大丈夫」と言っている人も居た。
(自分以外にも長持ちしている人を見つけて少しだけ安心した。)
さて、一体、この両者の差はなんなのか。
考えてみて気付いたのだが、恐らく自分のペン先が今の今まで無事なのは、iPadPro本体に液晶保護フィルムを着けていないからだと思う。
自分はレスポンスが悪くなるのが嫌で、スマートフォンに液晶にフィルムは貼っていない。iPadProもそれは例外ではなく、液晶フィルムは貼っていなかった。
絵を描くということで、画面に触れる機会が増えるため液晶フィルムを貼りたくなる人も多いだろうが、メーカーは液晶保護フィルムのことを想定して作ってはいない。
だからこそ、液晶保護フィルムを貼った時にだけ発生する「ペン先が数カ月程度で摩耗しきって使えなくなる」という異例が、然も当然の事実として蔓延っているのだろう。
画面を保護する目的で作られた硬いフィルムに、スタイラスペンのやわなペン先を擦りつければそりゃ物持ちも悪くなる。考えてみれば当然の話だ。
絵を描く目的で使うのであれば、液晶保護フィルムなど余分なものにしかならない。
そもそも、iPadProの液晶は本当に頑丈に出来ており、壊すつもりで意図的に力を入れないとキズすらつかないくらいタフだ。
多少筆圧が高くても、絵を描く目的で使う分には全くキズの心配など要らない。
それに、AppleCareに加入しているような人であれば、画面破損よりもペン先交換の方が高くつく。
ペン先が四個入りで税別2200円。一カ月で一個消費すれば一年で6600円。
一方、AppleCareに加入していれば、画面破損でも修理は4400円。
AppleCareに加入しているのであれば、キズなど恐れずに保護フィルムを剥がしてガンガン描いた方がペン先も長持ちして安上がりだ。
因みに俺は漢らしくAppleCareに未加入で、画面保護フィルムもなしでガンガン描いています。
ダラダラと書いたが、結局何が言いたいかというと「iPadProとApplePencilは本当に素晴らしいよ」ということ。
筆圧感知だとか、レスポンスだとか、そのあたりのオタク機能に関しては他のサイトで出尽くしているのでこの記事では触れないが、気になるのであれば調べてみて欲しい。
絵で飯を食っているような人にとっては物足りないかも知れないが、自分のような趣味で絵を描いている程度の人には最高のオタクアイテム(※)なので、是非とも家電量販店などで触ってみて欲しい。
(※オタクアイテム=オタクがつい絶賛してしまうような素晴らしいモノのこと。)
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