ふじさきゆうやのブログ

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【前編】無修正の〇〇〇を求めて国立国会図書館へ行った話。

 

 

ハロー、オタクキッズ諸君。

 

まず、今回の記事は下ネタ満載の最低な記事であることを断っておく。

タイトルを読んだ段階で不快になった方はここで読むのを止めることを推奨する。

女性下ネタに耐性がない人などは不快になる恐れがあるので、要注意。

 

 

 

 

 

 

 

まだ新型コロナウィルスが流行する数ヵ月前の話だ。

俺たちは希望にあふれていた。

 

 

ーーー2020/01/18(土)。

俺は、ラブライブフェス参戦のため東京に行った。

ラブライブフェスは、1月18日(土)、1月19日(日)の二日間開催された。

 

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俺は19日の公演回に参戦する予定だったが、ふじさきちひろと会うため18日の午前中には東京へ着いていた。

ふじさきちひろは、俺がかつてプレイしていた『CODE OF JOKER』というゲームで知り合った人物の一人で、“ふじさきファミリー”としてもう何年も親しくしている漢だ。

 

しかし付き合いこそ長いが、会うのは今回が初めて。

適当に飯でも食べて適当にぶらつく予定だった。

 

 

 

 

 

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当日の東京は恐ろしいくらい寒く、加えて雨と雪が降っていて、割とシャレにならない天気だった。

そんな中、なんやかんやで気合いで歩いて、ふじさきちひろと表参道でパンケーキを食べた。

また、ちひろから高級なチョコレートをお土産として戴いた。感謝。

俺は俺で、ろくな土産物がない大阪での定番土産、りくろーおじさんのチーズケーキを渡した。

 

 

パンケーキを食べた後は特に予定らしい予定はなかった。

強いて言うのであれば、「ラブライブのμ'sの聖地である秋葉原に行きたいなぁ~」とは思ってはいたものの、天候も悪く付き合わせるのも申し訳なかったので行くことを断念していた。

 

しかし、以前より「ラブライブの聖地巡礼してぇ~」と漏らしていたので、

「せっかく東京に来たんだから行こうや」というちひろの気遣いにより、ラブライブの聖地巡礼のため、東京メトロ丸の内線から秋葉原へ向かうことになった。

 

 

 

秋葉原へ向かう途中の電車で、

「次は国会議事堂前駅です。」というアナウンスが聞こえた。

「国会議事堂前駅……。国会図書館が近いな…。」と思った。

 

 

読者のオタクキッズ諸君は、国会図書館を知っているだろうか。

簡単に言うなら、日本の図書館の頂点に君臨する図書館だ。

資料を貸し出すという点では一般の図書館と共通するが、その本質は大きく異なる。

議会図書館の一つで、立法機関である国会に属する図書館。国会議員が調査や行政の際に利用する図書館が『国立国会図書館』だ。

 

国立国会図書館は、日本の出版物の保全も目的のひとつに含まれており、日本で唯一、納本制度により、国内で流通する出版物は全てここへ納めるよう出版者(社)へ義務付けている図書館だ。

 

端的に換言すれば、「本なりCDなり出したら全部国会図書館に送ってね」と法律で決められているのだ。(ユニ先輩)

その強制力もあり、ここの納められる資料の数は他の図書館とは比べ物にならないほど膨大だ。

先述の通り、国会議員の活動の補佐に使われる図書館ではあるが、

これらの資料は一般国民にも開放されており、成人していれば利用することが出来る。

(※但し、資料保全のため、館外貸出は認められず館内での閲覧のみが許されている。)

 

他の図書館とは比較にならない蔵書数を誇るが、館内でのみ閲覧が許されている。

それが国会図書館だ。

 

 

 

 

 

 

そんな国会図書館の存在を何故俺が思い出したかというと、とある貴重な本の存在を思い出したからだ。

 

そしてその“貴重な本”というのが、今回の記事のメインになる。

その名も、『日本女性の〇〇〇―統計学的形態論』だ。

この本は、タイトルの通り、そういうアレが写真でまとめられた学術的な本である。

当然モザイクは一切なし。



 

 

『日本女性の〇〇〇―統計学的形態論』……、これを知ったのは2ちゃんねるのニュース速報板だった。

今から十数年前になるだろうか。

2ちゃんねるには様々な“板”が存在するが、ニュース速報板は、当時最も人口が多く書き込み数も多い盛んな板の一つだった。

板には様々な特徴やローカルルールがあるが、ニュース速報板の場合、名前の通りニュースをネタにスレッドが立てられ、そのニュースや関連するネタについて雑談するのが定番の流れだった。

本に関係したニュースでスレッドが立てられており、住民の面白い本を紹介する流れになっていた。

その中のレスにあった本の一つが『日本女性の〇〇〇―統計学的形態論』だった。

 

今や記憶もあやふやだが、当時の住民のレスによると、「旧版と新版(増補改訂版)の二つがあり、旧版は未成年のソレが映っているため改めて新版が出されたという経緯がある」……とのことだった。

(実際のところ旧版は今でも出版社のサイトで普通に販売されているため、この話はワザップレベルのガセネタだろう)

 

旧版は三万円、新版は五万円というのが、元々の値段だが、

当時のAmazonで旧版は9万円、新版も7万円という非常に高価な値段でマーケットプレイスで販売されていた。

今現在(2022年7月)、Amazonで検索するとそこまで高い値段ではないが、当時は本当にその値段でマーケットプレイスで出品されていた。

この本は価格もハードルが高いが、通常は研究者や医療関係者にしか販売されない本のため、一般人ではまず読むことすら叶わない。

(※出版社の通販サイトを覗くと、現在も普通に購入が出来るが、研究者や医療関係者にしか販売されない本というのもあって、マーケットプレイスでは高額で販売されていたのだろうと思う。)

一般人では閲覧することすら叶わない貴重な本でも、国立国会図書館ならば閲覧出来るかも知れない。

 

 

そんな話を、昔、ふじさきファミリーのSkypeで話していたのだった。

国会議事堂前駅に着き、図鑑のことを思い出した俺は、

「そういや国会図書館が近いですけど“アレ”の件についてどうします?」とちひろに尋ねた。

 

流石に『国会図書館』『アレ』というワードで、“図鑑”のことだと察したらしい。

「おお!忘れていたぜ…どうすっかな…」と悩むちひろさん。

 

「国会図書館に行くなら今しかチャンスがないと思いますけど…」と後押しすると、

ちひろは10秒ほど考えこんで、「よし…行くか!!」と言って、俺たちは電車を出た。

 

 

 

 

道中、国会議事堂を通り過ぎた。

「国会議事堂なんて社会科見学以来だわ」というちひろ。

俺も社会科見学以来だが、まさか「“図鑑”を見るため」という下賤な目的でこの辺りを再び通るとは思いもよらなかった。

 

雨の中、歩いて15~20分ほど歩くと、ようやく国会図書館の建物が見えてきた。

到着するまですっかり失念していたが、国会図書館は通常の図書館よりも休館日も多い。行く前に事前にサイトで開館日を確認しておかないと無駄足になることもある。

この日は、偶然営業日だったが、読者の諸君は、もし訪れる機会があるならば、事前に開館日を確認するように気を付けてほしい。

 

 

 

さて、俺たちはいよいよもって図書館に入った。

あまりの広さに流石に俺も驚愕した。

館内は想像の10倍は広く、それこそ図書館というより博物館といってもいいレベルの広さだった。

そのまま中へ入ろうとすると、入口ホールに立っていた職員に声を掛けられ、

初めて国会図書館を利用する場合は別館でまず図書館カードを作るように、と言われた。

職員がゆび指す方向に目をやると、20mくらい先に小さな建物があった。

 

図書館なので、利用者の情報を記録するため図書館カードを作るのは当たり前ではあるが、

ちひろと「あの本を借りたことが記録されるのはキツイなw」なんてことを話しながら、別館へ向かった。

 

別館は、入り口はいってすぐが待合室となっており、既に8人ほどがそこに座って待っていた。

俺ら二人も早速受付へ向かい、カード作成の手続きをした。

必要事項を記入すると、職員から番号札を渡され、カードが容易出来るまで待つよう言われた。

待合室の混み具合を見ると、カードを作るにも大分時間がかかりそうだと思ったが、意外にも10分ほど俺の番号が呼ばれサクッと受け取ることが出来た。

受付番号を呼ぶ職員のオバチャンが、合唱部みたいなめっちゃ綺麗な声で番号を呼んでくるので少しだけ面白かった。

 

 

 

カードを作り終えた俺らは改めて国会図書館の本館へと突撃した。

国会図書館は一般図書館に比べて利用の際の制限も多く、カバンなど大きなものは持ち込めない。

携帯電話や財布など、何かを持ち込む際は専用のビニールバッグに入れなければならず、不要なものは全てロッカーに預けなければならない。

厳重な警備だが、そこまで出来るからこそ“禁書”を扱うに相応しい。

 

自動改札機のような機械に図書館カードを読み込ませて、中に入った。

図書館は規模が大きく、利用者も並みの図書館の比ではないため、

予約した書物が手元に来るまでかなり時間がかかった。

国会図書館は資料の保全を目的しているのもあり、一般利用者が自由に触れる位置に本棚を置いていない。

至る所に設置してある専用PCを使用し、借りたい本を予約。

20~30分ほどで職員が本を用意してくれるので、受取カウンターへ取りに行くというシステムだ。

一般的な図書館は、本棚にある借りたい本をカウンターに持って行くが、国会図書館は全てが職員に任せることになっている。

それゆえ、本が手元にくるまでの待ち時間が長い。

 

 

 

 

 

 

 

図鑑はちひろが借りることになっていた。

ちひろが借りた本を俺が回し読む、或いは隣で読むという算段だった。

俺は何も借りなくてもよかったが、二人して一緒の本を読んでいるのは傍から見てどうも気持ちが悪いというか、不審に見えるというのは想像に難くない。

 

俺は、バーン・ホガースの『ダイナミック美術解剖』、ルーミスの『初めてのイラスト教室』を借りて、

「あくまでも人体の勉強用です」とでも言いたげなラインナップで攻めた。

実際のところ、俺は将来的に何らかのエロ漫画を描きたいと思っているので、強ち嘘というわけでもない。

 

混雑した中からなんとか空いているテーブルを探し、二人して座して待った。

隣の席に来たおばはんが机に突っ伏しながら、『鬼滅の刃』のコミックスを読んでいた。

嫌味なインテリキャラのように、「国会図書館に機転で読むものがジャンプの単行本ですか……(メガネクイッ」などと思ったが、まあ、第三者から見たら、こちらも大概なのだろう。

 

 

 

予約してから待つこと30分。

まずはちひろの本が、そしてその5分後くらいに俺の本も用意された。

 

受け渡し窓口には、15人ほどが並んで列を形成していた。

普通の図書館でも本を受け取るのに列を作って待つということは珍しくもないが、図書館の規模が大きいだけあって、並んでいる人の数も凄まじかった。

 

受け渡し窓口にいたやけに美人なセクシーな職員から、

サクッと本を受け取り、先に席に戻っていたちひろと合流した。

 

俺は食い入るように「で、図鑑はどれですが?」と聞いた。

「いや、それが例の図鑑はまだ時間がかかるらしいんだよな。今はこれしかないわ」と言いながら、他に借りていたらしい水瀬いのりと佐倉綾音の写真集をちらつかせていた。

 

「女性声優の写真集と例の図鑑を同時に借りるのは倫理的にアレでキショくないか?」と思ったが、言葉を飲み込んだ。

 

 

取り敢えず、図鑑が用意されるまでの間、俺たちは各々が借りた本を眺めて待つことにした。

正直、図鑑への興味が凄まじく、借りた本の内容が全く頭に入らなかった。

 

そんな悶々とした時間を15分ほど過ごしたころだった。

「あ、図鑑来たわ。ちょっと取りに行ってくるわ」と言い残し、ちひろは再び受け渡し窓口へと向かった。

やっと図鑑が来たか、と俺はワクワクしながら座席で待っていたのだが、数分後に現れたちひろは本を何も持っておらず手ぶらだった。

 

 

「あれ?図鑑は?なんかあったんすか?」とちひろに聞くと、

「どうもあの図鑑は特殊なカテゴリになるらしく、一般の窓口では受け取りが出来ないらしいわ。専用の窓口が二回にあるから、そこまで取りに行ってくるわ。」と、なんとも残念な返答。

 

だが確かに、ここ国立国会図書館は18歳以上でないと利用出来ない施設ではあるが、

かといって例の図鑑が一般の書籍と同じ窓口で受け取れるというのもおかしな話か。

よくよく思い返してみれば、ちひろが例の図鑑を借りる際、貸出予約端末の画面に窓口が違う云々の警告が表示されていた。

アレは「禁書指定本だから窓口が違うぞ」という警告メッセージだったのか、と納得した。

 

改めて、二回の専用窓口へ向かうちひろだが、そこから10分、15分と待っても戻ってくることはなかった。

20分待ったあたりでいよいよ痺れを切らしたので、「図鑑は借りられました?今どこですか?」とメッセージを送ると、

「禁書専用エリア以外に持ち出せないらしいから悪いけど禁書エリアへ来てくれ」と返信がきた。

 

なんとも面倒な、と思ったが、禁書指定したうえでわざわざ専用の受け渡し窓口を用意しているのだから、持ち出しを許可していては意味がないというものか。

郷に入っては郷に従え、禁書指定を読みたけれ専用エリアへ行け、ということなのだろう。

「すぐにそこの専用エリアに行きますわ」と返信して、二階へあがり専用エリアへと向かった。

 

 

一回はとんでもなく広い。それこそ、その辺の博物館よりもだだっ広いが、それに反して専用エリアはかなり狭かった。

建物自体は広いのだが利用者に開放されている専用エリアは、一般の図書館の読書室(勉強室)程度の広さで、オフィス用の長机が複数並べられていた。

 

専用エリアの扉を開けてちひろの席へ向かおうとすると、専用エリアの窓口にいた職員に呼び止められた。

なんだなんだと身構えている俺に、職員は「お客様は何か書籍を借りられましたか?」と尋ねた。

手に持っている本が見えないか?と思いながら、「はい。下で何冊か本を借りましたが……」と腕に抱えているデッサン本を見せる。

 

 

しかし、職員は俺が抱えている本を特に見もせずに、いかにも慣れた口調で、

「こちらの部屋は特定の書籍を借りられた方にのみ開放しております。一般書籍の閲覧は一回の席をご利用ください。」と入室を断られた。

 

 

「ツレが中に居るんですけどダメですかね…?」と粘ってみたが、「申し訳ありません」の一言のみで取り合う様子はなかった。

そして俺は、そのまま禁書エリアを追い出されてしまったのだった。

 

ようやく待ちに待った図鑑を読めるかと思いきや、またもや読むことが叶わなかった。

目の前の食べ物を取り上げられた気分で、少し苛立ちがあった。

しかしこの職員の態度も当たり前であった。

わざわざ禁書専用エリアを設けているのだから、特別扱いしてエリアに入れてあげよう、だなんて出来るわけがない。

それに禁書専用エリアは狭かった。

10人も同じ空間にいれば息が詰まりそうなくらいの狭さだ。

俺のように一般書籍しか借りていない人間をおいそれと入れてしまっては、禁書を読む場所がなくなってしまう。

ちひろは利用出来ても、禁書を借りていない俺が入室出来る道理はなかった。

 

闘いの土俵にすら上がれていない敗北者の気持ち。

ヤムチャもこんな気持ちだったのだろうか。

 

であれば、やることはただ一つ。

目には目を、歯には歯を。禁書指定には……禁書指定を。

俺自身が禁書の担い手になる他なかった。

 

追い出された俺は、すぐさま禁書を借りるために、検索端末機へ向かったのだった……。

 

 

続く

 

 

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